ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
数年前ブックオフで購入して、しばらく積読になっていたのをあらためて読んで見ました。なぜ積読であったかというと、ネット上で大体のあらすじがわかっていたこととTOCに関しても、以前同じ著者の「チェンジ・ザ・ルール!」と「クリティカルチェーン」を読んでいたためわかったような気になっていたからです。しかし、このシリーズ原点ということもあり、ブックオフで100円で売っていたのを見つけて購入だけはしていました。
今回、ちゃんと読んでみると、非常に面白かったです。前述の2冊は、内容がソフトウェア開発が絡んでいたり、プロジェクト管理がテーマであったことから自分の仕事に一番関連しているということで発売当初に読んでいました。しかし、著書の原点であるTOCや思考プロセスを上辺だけしか理解していなかったようです。この原点を読み続けているうちに感覚的に理解できたように思います。また、私の前職が工場の生産管理に関連している職種であったともとあり、非常にこの本の内容に親近感を持てました。工場の現場萌えですな。(実際はかなりきついのでかんべんです、過去の苦しみはなぜか思い起こすと生き生きした感じであるのですよね)
この本の中での、主人公の妻との離婚の危機の部分は、当初無意味であると思っていましたが、主人公が自分の力で思考プロセスを確立してゆく様を描く上では、単にTOCの解説部分をつなげた物語でなく、プライベートの問題などを織り交ぜることが効果であったと思えるようになりました。現実は、仕事上問題と人生のさまざまな問題は平行する物ですよね。
TOCによる目標達成の方法
[ステップ1] 制約条件を「見つける」
[ステップ2]制約条件をどう「活用する」かを決める
[ステップ3]他のすべてを[ステップ2]の決定に「従わせる」
[ステップ4]制約条件の能力を高める
[ステップ5]「警告!」ここまでのステップでボトルネックが解消したら、[ステップ1] に戻る。ただし「惰性」を原因とする制約条件を発生させてはいけない
キャッシュを生み出すための評価指標
スループット
在庫
作業経費
ソフトウェア開発における「在庫」って、『書きかけのコード』『未テストのコード』『別のコードの完成を待っているテスト済みのコード』『完成していても顧客に納品されていないコード』『完成していても顧客に納品されていないドキュメント』などというのは納得がゆきます。ではスループットを上げるのには?「分納」とかか。
あらためてこの思考プロセスの重要さ認識しました。また「クリティカルチェーン」を読み直してみることにします。
- ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
- 発売元: ダイヤモンド社
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2001/05/18
- おすすめ度
- チェンジ・ザ・ルール!
- 発売元: ダイヤモンド社
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2002/10/11
- おすすめ度
- クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?
- 発売元: ダイヤモンド社
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2003/10/31
- おすすめ度