TV黄金時代を築いたひとり、井上ひさしさん、死去
「ひょっこりひょうたん島」の井上ひさしさん死去
自分の年齢的に仕方が無いのかも知れませんが、連日の訃報は寂しいものがありますね。現在、井上ひさしというと作家としての紹介が一般的であるのでしょうけど、私にとってはやはり劇作家のそれも「ひょっこりひょうたん島」や「ネコジャラ市の11人」を抜きには語れないでしょう。今回の訃報のニュースにも、「吉里吉里人」よりもやはり「ひょっこりひょうたん島」と合わせて報じている記事が多いようですね。私自身「吉里吉里人」によって作家として氏のすごさは若い時期に十分認識しているのにも関わらず、いまだに、NHK人形劇や各種アニメ主題歌の印象が強すぎます。これはインプリンティングなのでしょうかね。
また、いとうせいこうさんやサエキけんぞうさんなどの追悼のツイートを読んだりすると、やはり自分と感覚の合う人たちは同じような事柄に影響を受けているんだなと再認識しました。
- ひょうたん島のテーマ
基本が少年時代からこの精神ですから「苦しいことも あるだろさ♪悲しいことも あるだろさ♪だけど ぼくらは くじけない泣くのはいやだ 笑っちゃおう進め〜」それぞれのキャラクターが素晴らしすぎますね。博士やマシンガン・ダンディ、トラヒゲとか好きでした。幼稚園へはひょうたん島の絵のお弁当箱だったのです、はい。
- 人形劇「ネコジャラ市の11人」 主題歌
井上ひさし氏だけのアイディアでは無いのでしょうけど、ガンバルニャン市長にアルチュール・ランボーですからね、もちろんジャンバルジャンを知るよりも先にこちらですから、子供の教育上いかがなものかって感じですね(笑)。こちらでも、やはり天才少年系アップルくんがすきでした。しかし、この曲あらためて聴くと凄いインパクト有りますね。
- ピュンピュン丸 OP ED
これらの曲の作詞はしていませんが、この大好きだった「ピュンピュン丸」の脚本の一部をエンリコ・トリゾーニ(井上ひさし、山元護久の共同ペンネーム)名義で担当していることを後追いで知りました。このアニメは本当ぶっ飛んでいましたね。
- ムー三ン スナフキンの「おさびし山」
ムーミンもミュージカル的にいろいろな曲が使われていますが、そのほとんど作詞されていますし、初代では脚本も手がけています。
- ひみつのアッコちゃん ED
本編の脚本は担当されていないようですが、この歴史的アニメソングの名作の作詞をされています。
- アンデルセン物語 - ミスターアンデルセン
初代映画版は脚本も担当、基本的な世界観に影響を与えていると思われます。原作をかなりアレンジしていたようですが、本を読まない子供である私は、アンデルセンをほとんどこのアニメで知ったのでしたw
ズッコのうた
キャンティのうた
それにしても、その後の小説の方は、ほとんど読んでないんのですよね。そもそも、あまり本を読まない子供でしたから、そんななかでも、この2冊は一応読んでありました。「ブンとフン」と「モッキンポット師の後始末」。このへんのラインは当時の学生はみんな読んでいたほんですね。とくに「ブンとフン」のナンセンスさはけっこう好きだったかも、でもその作家性を求めで他の作品まで読みあさるまでに至らなかったのはちょっと残念でしたかね。筒井康隆や星新一の方へ行ってしまいました。それが、私が青年となって、から大ベストセラー小説でありかつ日本SFの名作でもある「吉里吉里人」でまためぐり合うことになるのですけどね。「ブンとフン」の流れも持つ、ナンセンスさ全開にした超フィクションという意味でSF的でした。SF関連の賞も受賞していますしね。