ぴゅーもんブログ

カナダ生まれの日本育ち白イルカ(ベルーガ)のぬいぐるみぴゅーもんのブログです、ハワイにもいったよ〜(不定期のんびり更新)

経営学者ピーター・ドラッカー氏亡くなる(明日の3分間スピーチねた)

先日、「経営学の父」と呼ばれた米経営学者ピーター・ドラッカー 氏が95歳でなくなりました。大変な高齢でなくなられたのですが、つい最近までたくさんの著作を書かれていました。
たくさんの名著があり、私も全てを読んでいるわけはないのですが、いわゆる、オヤジ向けの経営本のなかでは、結構有名な方でした。日本の数多くの経営者にも影響を与えたのではないでしょうか。
私は、経営本の分野というよりも、近年、彼の考え方の中で、語られている、社会学的な側面の分野に大きく影響を受けているようです。今の社会構造が、少子高齢化社会となるのは必然であることや、そのような社会において、われわれのような知識労働者の台頭し、いかに生産性を上げて行くべきかなどの話に大変影響を受けて入るようです。知識社会に関する記述の例を一つ上げるとすると「ネクスト・ソサエティ」のなかに
「万人が生産手段としての知識を手に入れ、しかも万人が勝てるわけではないがゆえに、成功と失敗の併存する社会となる。」という物がありますが、かれの唱えるところの知識社会は、上下のないフラットな知識労働者中心の社会ですが、決して、ユートピアではなく、継続学習の能力が必要とされる厳しいい社会でもあります。
また、今回の訃報を機に知ったのですが、NPOの経営などに関する著作も多いようです。
皆さんも、これを機にドラッカー氏を再評価されてみてはいかがでしょうか?
あらためて、ご冥福をお祈りします。

私がファシリテートした「平成14年 春の一泊研修」資料より抜粋

3. 知識労働者とは

 単純にいえばいわゆるホワイトカラーです。医者、弁護士、そして私たちソフトウェア開発者などです。知識労働者は自らの持っている知識をアウトプットすることによって生産をしてゆきます。ソフトウェアの開発で言えば、ソフトウェア自身知識の塊といってよいでしょう。つまり、顧客のシステム化したい業務の知識、それら知識をソフトウェアに実装するための言語に関する知識、稼動環境に関する知識などさまざまな知識を組み上げてゆき生産活動をおこないます。
 知識労働においては、この知識をいかに効率よく組み上げるかが生産性を左右します。あらかじめ有効な知識をたくさんもっていれば効率よく適切な知識をくみ上げることができるのです。われわれ知識労働者は知識のアウトプットだけでは、生産効率が落ちてしまいます。それを防ぐためにも、新しい知識を仕入れることに時間とお金をかけることです。セミナーに参加するのも良いし、本を読むことでも構いません。大切なのはとにかく時間とお金をかけることです。そのためにも、日々知識のアウトプットばかりでなくインプットに費やす時間も大切です。
 このように、知識労働者の特徴は、継続学習の必要性と教育の重要性といわれています。われわれソフトウェア開発に代表される知識労働は、高等教育による理論的、分析的な知識を習得し適用するという能力を必要とし、継続学習を必要とします。
 また、知識労働はその生産過程においてどれだけの時間をかけたかよりも、その成果物のみで評価される点も特徴といえるでしょう。知識労働者自身の評価も、どれだけ知識を持っているかや、技能に対してではなく、成果物に対してであります。

  • 企業にとっての知識労働者

 知識労働者は資本財であるとされています。これまでの労働者は人件費という言葉に代表されるように、コストであり、常に削減されるべき対象でした。しかし、知識労働者おいては、企業競争の源泉となる知識を生み出す資本財であり、単純に削減してしまったら企業競争力を低下させてしまうことにもなる。むしろどう有効に増やすかを考えるべきものとなっているのである。つまり、常に最新の知識を仕入れることに投資すべきである。

  • 個人にとって知識労働

 人間は本能として何かを知りたいという欲求があります。知識労働は、この欲求を満たすものであるので、知識労働者は他の労働とはことなります。知識労働者はパンや金のみに生きる労働者とは違い、パンや金がなくても顧客の喜びを糧に生きることが出来たり、自己実現のチャンスに人生をかけることが出来る人々であると思いますし、そうでなければ知識労働者ではないと言えるでしょう。
 知識労働者を知識労働者として成り立たせているものは、最終的には各個人の自分に対する投資によるものでしかないと考えます。前述したように、いかに知識を自分自身に投資するかです。具体的に言えば、いかに新しい技術関連の書籍を読むか、担当顧客の業務に関する知識を吸収するかなどですが、知識の頭の中に詰め込むのは第3者から無理やり詰め込むことはできません。本人の意思のみです。